猫目先輩の甘い眼差し


「目黒先輩も朝日先輩も、無事に進路が決まって良かったですね。でも、まさか2人とも同じ学校とは思いませんでした」

「だよね。高校の時と同じように、一緒に通学するんだってさ」



専門学校に進学した目黒先輩と朝日先輩。

学科は違うらしいけど、どちらも1人暮らしはせず、実家から通うとのこと。



「そのうち同棲したりして」

「うわぁ、部屋が動物だらけですごいことになりそうですね」

「犬とゴリラでいっぱいみたいな?」



本人がいないのをいいことに、勝手に想像を巡らせる。


修学旅行で私達2年生がいない間、仲が急接近したそうで。

後夜祭が終わった後、めでたく両想いになったのだそう。


予餞会があった日に久しぶりに会ったんだけど、表情が柔らかくなってて、一段と綺麗になってたんだよね。

そういえば月香ちゃんにも、『なんか前よりさらに可愛くなった気がする!』って、冬休み明けに言われたっけ。

女の子は恋をすると可愛くなるって話、もしかしてこういうことなのかな?



「俺らもいつか、一緒に住めたらいいね」

「…………」

「ちょっと、なんで黙ってるの」

「いやぁ……大丈夫かなと思って」
< 303 / 312 >

この作品をシェア

pagetop