猫目先輩の甘い眼差し
スクロールしていると、アクセサリーが収納されたケースの写真が目に入った。
「あっ、これ始業式の日につけてた髪留めだ。これも手作りだったよね」
「うん。ここに置いてるのは、ほとんどが部活で作った物だよ」
「えー! すごーい!」
写真をアップにし、1つ1つ見ていく。
ヘアアクセやネックレス、ブレスレット、イヤリング。
デザインも凝っていて、お店に並んでいても違和感がないくらい完成度が高い。
欲しい物を自分で作れるっていいなぁ。
「ねぇ、これってもしかしてルビー?」
すると、ずっと黙っていた樫尾くんが口を開いた。
「そうだよ! 小さいのによく気づいたね〜」
「友達が好きで自然と覚えたんだよ。これも手作り?」
「いやいや。これはお母さんからの貰い物。私、ルビーが誕生石だから」
「ってことは、7月生まれ?」
「うん! 樫尾くんは何月?」
「俺は11月。石はトパーズとシトリンだったかな」
左隣で盛り上がる2人を眺める。
誕生石……聞いたことがある。他にも、誕生花とか誕生色もあるんだっけ。
私は何の石だろう。