猫目先輩の甘い眼差し
「ありがとう。じゃあ早速。生まれる前から飼ってたみたいだけど、何歳離れてたの?」
「3歳半です。学年だと4つ上ですね」
「ほぉほぉ。今生きてたら大学3年生の年ね」
相槌を打ちながらスマホにメモする目黒先輩。
後輩達に見せていた写真を気に入ったそうで、詳しく話を聞きたいってお願いされたんだ。
ちなみに、さっきふざけて言っていた、天使と天使のツーショット写真が特にお気に入りらしい。
「へぇ〜! 子守を! 優しいね」
「両親がしつけをきちんとしていたので。ずっと傍にいたらしいです」
「おお〜っ、素晴らしい。おとなしい子だったの?」
「いえ、元気っ子でした」
幼稚園時代と小学生時代の記憶を呼び起こす。
お散歩大好きで、毎日喜んで行ってたっけ。
足取りが軽かったのが小5くらいまでで、それから徐々に距離と時間が減っていってた気がする。
「毎日かぁ。いいなぁ」
「先輩もたけおくんとお散歩しないんですか?」
「するよ。でも家が遠いから、月に1回しか行けなくてさぁ。だから顔を忘れられないように、週に1回はビデオ通話してる」