猫目先輩の甘い眼差し


しゅ、週1で交流⁉ なかなかの高頻度……。

おじいちゃんとおばあちゃんも、毎回大型犬と一緒に撮影は大変そう。

だけど、毎週孫と話せるのは嬉しいだろうな。



「ありがとう。助かった」

「いえいえ。犬の情報集めてるんですか?」

「うん。俺、ドッグトレーナー目指してるから、色んな犬の話聞きたいんだよね」



なるほど。勉強のためだったのか。

だとしたら、私と似たような理由で入部したのかもしれない。



「良かったら、他の犬の話もしましょうか? うちの両親、子どもの頃に犬を飼ってたので」

「マジ⁉ ありがとう! ならさ、連絡先交換しない? 休みの日も話せるし」



提案した瞬間、いそいそとアプリを開き出した。

その瞳は、初めて会った時と同じようにキラキラ輝いている。



「えっ、いいんですか? 私、完全な犬派じゃないですよ……?」

「大丈夫だよ! 猫派の笹森くんとも交換してるし! ケンカ売るとかはしないから!」



「ダメかな?」と最後に少し首を傾げてきた。

顔立ちに似合わないあざとい技を使ってる……。
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