猫目先輩の甘い眼差し


連絡網として、副部長とも交換したほうが、何かあった時にすぐ連絡できて安心。

それに、部活以上に濃い話ができそうだし、知識も増えそう。


でも……誤解されないかな?


先週の水曜日と金曜日だったっけ。
他の犬グループで、先輩らしき女の人と話してたんだよね。

すごく楽しそうで、さっきみたいに目をキラキラさせてて、心なしかちょっぴり照れていたようにも見えた。


犬の話でテンションが上がってた可能性もあるけど、もし彼女だったらややこしくなる恐れが……。


返事を待つ彼に確認しようとしたその時。



「ダメに決まってるでしょ!」



怒声が上がったほうに顔を向けると、ポニーテール姿の女子生徒が腕を組んで睨んでいた。


逆三角形型の輪郭とツリ目、スラッと伸びた脚。
そしてクールビューティーな雰囲気。

この人、まさに今思い出してた先輩……!


ってことは、この状況、ちょっとまずいんじゃ……。



「見てわからない? 後輩ちゃん困ってるじゃない! 副部長だからイケるだろって思ってたら大間違いよ!」



早口で叱った彼女が、目黒先輩の背中をバシッと叩いた。

今、すごい音したけど、大丈夫かな……。
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