きみは桜姫。
「みなさん、これまでの授業では様々な詩を取り上げ、朗読を楽しんできましたね。
最後の課題として、皆さんには自分で詩を書いてもらいます。
お題は……『入学してからの思い出』です」
国語の先生が授業の最後で言った言葉を思い出していた。
私は部屋の机に向かって、課題の詩を考えている。
入学からの思い出かぁ。カナエさんとの通学路。優しい友達。楽しい授業。
でも谷口くんのことが衝撃的だったなぁ。