きみは桜姫。
「いいねぇ。配役はどうしますか〜」
先生は言った。

「はい!お、俺、脚本も書いてもらったけど、主役の薔薇の姫はあかりちゃんがいいと思う」

「僕も!そう思います」

男子2人が言った。

「あかりちゃんかわいいもんね。絶世の美少女、薔薇姫って、あかりちゃんしかいないもん」そう言ったのは、私からしてみれば自分よりずっと可愛いと思う女子だった。

「え……私ですか?」
私は恥ずかしくなって言った。

「三芳さん、どうするぅ?」
先生は言った。

でも……でも……
カナエさんならきっと、挑戦してごらんって、私に言うよね……

「やってみます……」

すると大きな拍手が起こった。

「あたし、西の王子様やりたいでーす!」
かずこちゃんが言った。

「いいと思う!かずこちゃん、髪短いし、背高いし」

こうやって配役が決まっていった。


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