きみは桜姫。
デートまでの日はあっという間だった。

デート前日の土曜日はお母さんと買い物に行って、ふわふわのワンピースと小さなポシェットを買ってもらった。

「あかり」
その夜お母さんが2階の私の部屋にやってきた。

「なに?お母さん」

「このダイヤのネックレス、貸してあげる」
そう言ってお母さんは、私にネックレスをつけた。

「うん。いいわね。
私が若い頃、おばあちゃんに買ってもらったものよ」

ハート型のモチーフの中に、小さなダイヤがついている。
「これ、かわいい……!ありがとうお母さん」

「うん。ほら、早く寝なさい」

「わかった」

私は幸せな気持ちで、ぐっすりと眠りに落ちた。




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