きみは桜姫。
「私が美しいことはわかっています。あなたのような方はたくさんいます」

夏休み明け、クラスでまたお芝居の練習をしていた。

私は役に入り込めるようになってきた。

「よくなったねぇ〜、三芳さん。自信を持って演技できるようになってきたねぇ」
先生は言った。

すると、別の部屋で作業をしていた、衣装係の子達が、衣装を持って入ってきた。

「みんな、この衣装をつけてみて」

私は言われるがまま、衣装のドレスをつけた。

「これ……」私は言った。

「やっぱり可愛いね!ティアラもあるよ!」

「あかりちゃんかわいー」
「ほんとだ。かわいい♡」
クラスの女子たちが言った。

「あ……ありがとう」
私は可愛いという言葉に、素直にありがとうが言えるようになっていた。

文化祭は明後日だ。




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