きみは桜姫。
あることないこと噂されて、校内でまともに話ができるのは、あかりと宙くらいだった。

俺は窓から夕日を眺めていた。
日が短くなったな……


ガラッ


あかりが教室に入ってきた。

「風雅くん。何してるの?」

「……ちょっと忘れ物」

「風雅くん、噂って本当なの?」

「ははは……みんなから避けられるのって、こんな気持ちなんだな、あかり」

「そんな……え、まって?私のこと、あかり……って」

「宙に言われた」

「……そっか」

< 153 / 227 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop