きみは桜姫。
「わたし、ずっとこうしていたい」




「あかり」


「なに?宙くん」


「ずっと一緒にいてくれる?」


「うんっ!」


ふわふわの髪を揺らしながら、
あかりのまつ毛にかかる雪を見ていた。

雪はまつ毛に落ちるとすぐに溶けてゆく。




俺は立ち止まって
あかりの手を引く。


彼女の砂糖菓子のような顔に

そっと口づけをした。
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