きみは桜姫。
「おい、宙、このページも読んでみろよ!」

「わかったよ、風雅」

みんなが冷ややかな笑いを浮かべている。

おとなしそうな子まで、笑っている。

ひそひそ話が聞こえる。
登校する時も、みんなから避けられた。



「宙、もうポエム飽きちゃったよ。
破っちゃえよ」

「…………」

「宙?宙は俺の子分だろ?ご主人様のことが大事じゃないのか?」

「……風雅、俺は風雅のことが大事だよ」

「じゃあ、やれよ」風雅くんは、急に無表情になった。とっても怖い顔だった。

「わかった」

宙くんはそう言って、私のスケッチブックをめくりながら、1ページずつ破いていく。





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