きみは桜姫。
「それ、バイキン姫のプリント?」
今日の帰り、風雅は俺に尋ねた。

「そうだよ、風雅」俺は答えた。

「それ、捨ててしまえよ。これは俺からの命令だ」風雅は言った。

「……わかった、風雅」

俺は支配されることに安心を求めてしまう人間だった。

風雅に支配され、忠実に言うことを聞く。

それは俺にとって快感だった。

しかし人として正しくあらなければという気持ちと葛藤していた。


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