西岡三兄弟の異常な執着～After Story～

それからしばらくして、花苗が目を覚ました。
｢ん…｣
｢花苗！？僕だよ！わかる？｣
｢朱…雀｣
｢うん、ごめんね…一人にして！もう離れないからね！｣

｢花苗！？｣
｢黄河さ…｣
｢あぁ、大丈夫か？｣
｢うん…｣
｢苗！苗！｣
｢真白くん…あれ？なんで？｣
｢苗、熱が出たんだ｣
｢精神からくる熱だそうだ。ごめんな、俺達がお前を一人にしたからだ｣
｢ううん。たぶんそんなんじゃないと思うから、大丈夫だよ？｣
｢花苗、何か食べれる？｣

｢………いらない｣
｢そっか。じゃあ、少し時間置いて食べよ？｣
｢うん。ねぇ、朱雀｣
｢ん？｣
｢手、繋ご？｣
｢……/////何その、可愛い甘え…////やめてよ…花苗、体調悪いのに、押し倒したくなるでしょ？
でも、手は繋ぐ｣
花苗の小さな手を指を絡めて握る、朱雀。

｢こっちは、黄河さんと真白くん。
手、繋ご？｣
反対の手を出す花苗。
｢あぁ｣
｢苗、手ちっちゃ…(笑)｣

｢あのね、お願いがあるの｣
｢なぁに？｣
｢できる限りでいいから、使用人の皆さんにあまり辛く当たらないで？
優しくなんて言わないから、できる限りでいいから……｣

｢｢｢………わかった｣｣｣
花苗の苦しい思いに、三人は静かに受け入れた。

それを扉の前から聞いていた、森宮や水樹達。
花苗の優しさに、心が熱くなっていた。
｢花苗様……｣

そして黄河と真白が自室に戻り、朱雀と二人でゆっくりしている花苗。二人はベットの背もたれにもたれて、並んで座っている。
｢なんか久しぶりだね｣
｢ん？｣
｢いつもは四人でいるでしょ？
それも幸せだけど、朱雀と二人でこうしてゆっくりするのも幸せ……｣
そう言って、朱雀に横から抱きついた。

｢今日の花苗は、甘えん坊だ！｣
｢うん、嫌？｣
｢ううん～幸せ！もっと甘えて？
可愛くて益々惚れる…！｣
花苗の額にキスをした朱雀だった。