西岡三兄弟の異常な執着~After Story~
「花苗ちゃん!」
「紫苑くん、いらっしゃい!」
「体調崩したって聞いたから、様子見に来たの。
大丈夫?起きてて平気なの?」
「うん、もう大丈夫だよ!ごめんね、心配かけて」
「そっかぁ!良かった!
あ、これ!フルーツゼリーだよ!
このゼリー、果物が丸々入ってて美味しいんだよ!
これなら、体調悪くても食べれるかなって!」
フワッと笑って、花苗に見せた紫苑。
花苗も微笑み返した。

「美味しそう!なんか、綺麗だね~!」
「でしょ?食べよ?」
「うん!」
「紅茶をお入れしましょうね!」
塩見がすかさず声をかけた。

「ありがとうございます、塩見さん」
「ありがとう!いつもお疲れ様!塩見さんも食べなよ!沢山あるから、水樹さん達と食べて!
どうせ、黄兄さん達は食べないだろうし!」
「いつも、すみません!紫苑様」
紫苑は最近よく花苗に会いに来ていて、こんな風に塩見達使用人にも、労いと差し入れをしているのだ。

なので密かに塩見達は、花苗と紫苑が夫婦だったら良いのになぁと話していた。

「あ、そうだ!
黄兄さんの嫁さんって、どんな人?」
「え…あ、それは……」
「ん?花苗ちゃん?」
花苗は秀実の事を紫苑に話した。

「私、どうしようもできなくて……」
「そう…やっぱりそうだったんだ……」
「え?紫苑くん?」
「あの黄兄さんが、結婚なんてあり得ないもん。
なんか企んでるんだろうなぁとは思ってたんだよね~」


「塩見さん、お風呂掃除終わりました」
そこに秀実が風呂掃除を終わらせ、戻ってきた。
「新しい家政婦さん?また雇ったの?」
「あ、違うの!紫苑くん、こちらが秀実さん。
黄河さんのお嫁さんだよ!」
花苗が秀実を紹介した。

「秀実さん、こちらは朱雀達の従兄弟の紫苑くんです!」
「こんにちは////秀実です」
紫苑も三兄弟と負けず劣らずの容姿。
秀実は、思わず顔を赤くしていた。

「へぇー、君がねぇ。
性格悪そうな女……」

「え?紫苑くん?何?」
「ううん~それよりさ!今日は天気いいよ!
庭を散歩しようよ!」
紫苑は花苗の手を取り、連れ出したのだった。
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