西岡三兄弟の異常な執着～After Story～

紫苑と付き合い始めたのは、花苗が16歳の時。
紫苑は大学四年生だった。

西岡三兄弟と同じで二人は幼なじみだった為、小さい頃から一緒にいた二人。
ずっと一緒に過ごす内に自然と心が通じ合い、付き合い出したのだ。

二人のデートは、特殊だった。
ほとんど三兄弟がくっついてきていて、いつも五人で過ごしていた。
特に朱雀は花苗にべったりで、ことある毎に“花苗、僕と二人でデートしよ？”“花苗、僕を好きになって！”“花苗、紫苑と早く別れて！”といつも言い聞かせていた。

そんな中のでの、二人だけでただ公園でコーヒー片手に話す時間が、紫苑と花苗にとって幸せな時間だった。

そんなある日花苗が不良連中にナンパされ、あろうことか襲われそうになった時のこと。
すぐに助けに来た紫苑。
たった数十秒で、一掃した。

｢何やってんの？
この子はね、俺の命よりも大切な恋人なの。
傷つけるなんて、許されないよ！｣
｢……ってぇ…なんだよ、お前…｣

｢なんだよ、お前？
それ、俺のセリフ！
さぁ、どんな地獄がお好み？
怖ーい男達の下僕になって、毎日ぼろぼろになぶられるのと、ネットにあることないこと晒されて、一生後ろ指さされる生活。
どっちも、永久に続くよ！
あ！ちなみに、お前等の家族、親戚、友達、全員だよ！｣

｢は？なんだよ、それ！
バカじゃねぇの！？｣
｢あーそう……じゃあ、どっちもね！｣
紫苑はその場で、組員に連絡しすぐ西鷹組の組員が駆けつけた。

｢紫苑坊っちゃん、お待たせしました｣
｢あー、コイツ等！頼むね～｣
｢へい｣

｢え……こ、コイツ等って…ヤクザ……？｣
｢マジかよ…！？ヤベーよ……しかも、西鷹組じゃん……！｣
｢す、すんません！俺達、知らなかったんです！｣

｢だから！許されないよ？
俺の花苗ちゃんを傷つける行為は、お前がこれから味わう沢山の幸福を“地獄”に変える。
さぁ……地獄へ、行ってらっしゃい！｣