西岡三兄弟の異常な執着~After Story~
同窓
「うわぁ!結構沢山の人達が来てるね!」

今日は、西岡三兄弟と花苗、紫苑の母校の合同の同窓会だ。
三兄弟と花苗、紫苑は年齢は違えど同じ高校出身。

この日は花苗も出席を許可された。
しかし━━━━━━

「花苗、僕達から放れちゃダメだからね!」

花苗は友人に会うことができないのだ。

友人達も、西岡三兄弟や紫苑がいる所に入っていけるわけがない。
花苗は、少し寂しそうにしていた。

「やっぱ、綺麗よね~西岡三兄弟!」
「紫苑様も素敵!」
「花苗様も、久しぶりに見た!」
「だって、屋敷に軟禁されてるんでしょ?」
「可哀想よね……」

「でも、あの三兄弟がいるなら軟禁されても幸せじゃない?」
「そうよね~」
周りの人間が、口々に笑いながら噂をしている。

「朱雀」
「ん?」
「理緒ちゃんと、奈美ちゃんに会ってきていい?
せめて二人とはお話したいの。お願い!」
「ダメ!!僕から放れないで!」

「お願い……!」
指を絡め合って繋いでいる朱雀と花苗。
花苗は反対の手で、朱雀のジャケットを掴み見上げ懇願する。

「朱雀、少し位許可してやれよ!」
紫苑が朱雀に言った。
「やだ!やだ!やだ!
花苗が傍にいないと、触れてないと…僕は僕でいられない」
そう言いながら、花苗を抱き締めた。

「はぁー、だったら花苗ちゃんの友達をここに連れて来る。それならいい?朱雀」
ため息混じりに紫苑が言う。

「わかった。でも、女だけだよ!」
「わかってるよ!男は俺も嫌だし!」
紫苑が理緒達の元に向かい、事情を説明して連れてきた。

「花苗!」
「あ…理緒ちゃん、奈美ちゃん!
わざわざごめんね…」
「ううん。元気にしてた?」
「うん!元気だよ!
二人も元気そうで良かった!」
嬉しそうに二人と話す、花苗。
朱雀とは指を絡めたままだ。

「「こんにちは…/////」」
理緒と奈美が顔を赤くし、朱雀に挨拶をする。

「こんにちは」
嫌悪感丸出しの朱雀。
「朱雀!やめなよ!
…………ごめんね!」
紫苑がフォローする。
「い、いえ…」

「だって、僕から花苗を取る人間は“全部”敵だから」
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