西岡三兄弟の異常な執着~After Story~
【朱雀】
午前4時。
朱雀が帰ってきて、真っ直ぐ真白の部屋に向かう。
静かにドアを開けて中に入ると、二人はソファに並んで座り寄り添って眠っていた。
花苗が真白の肩に頭を預け、真白が花苗の頭に頭を預けて眠っている。
花苗の足元に跪いた朱雀。
花苗の頬に触れ撫でた。
「花苗…」
今すぐに花苗を真白から引き離して部屋に連れてかえりたい。
でも相手は真白だ。
無理やり花苗を引き離すなんてできない。
朱雀にとって、花苗が誰よりも大事。
でも、黄河や真白だってとてと大切な兄弟だ。
かといって、このままでは嫉妬で壊れそうだ。
例え相手が真白でも、自分以外の人間が花苗に触れる。朱雀にとって耐え難い苦痛だ。
朱雀は真白を軽く揺すり起こした。
「真白…!真白…!」
「んん…朱…兄ちゃん?」
「ごめんね、真白…お願…花苗を返して……」
「朱…兄…ちゃ…
こ、これは、違うよ!
花苗と一緒に待ってたら、そのまま寝ちゃったんだ。
俺の肩に頭を乗せてきたのを、振り払えなくて……」
「ううん。兄さんと真白“だけ”は、花苗に触れることは許されるんだよ。
ただ、嫉妬しちゃって……」
そう言った朱雀は、ゆっくり花苗を抱き上げた。
そしてそのまま、ドアに向かった。
「朱兄ちゃん!」
真白はその背中に声をかけた。
朱雀の雰囲気が、あまりにも恐ろしかったから。
「大丈夫だよ。僕は怒っていないよ。
僕にとって、真白も大切な弟なんだから!
ただ、苦しいんだ。
今すぐに、この世の、全てを、壊してしまいたい位に」
朱雀は振り返ることなく、ドアを見たまま答えそのまま真白の部屋を出ていった。
【若様から花苗様を引き離す行為は、ある意味…国内全てを滅ぼす】
朱雀が帰ってきて、真っ直ぐ真白の部屋に向かう。
静かにドアを開けて中に入ると、二人はソファに並んで座り寄り添って眠っていた。
花苗が真白の肩に頭を預け、真白が花苗の頭に頭を預けて眠っている。
花苗の足元に跪いた朱雀。
花苗の頬に触れ撫でた。
「花苗…」
今すぐに花苗を真白から引き離して部屋に連れてかえりたい。
でも相手は真白だ。
無理やり花苗を引き離すなんてできない。
朱雀にとって、花苗が誰よりも大事。
でも、黄河や真白だってとてと大切な兄弟だ。
かといって、このままでは嫉妬で壊れそうだ。
例え相手が真白でも、自分以外の人間が花苗に触れる。朱雀にとって耐え難い苦痛だ。
朱雀は真白を軽く揺すり起こした。
「真白…!真白…!」
「んん…朱…兄ちゃん?」
「ごめんね、真白…お願…花苗を返して……」
「朱…兄…ちゃ…
こ、これは、違うよ!
花苗と一緒に待ってたら、そのまま寝ちゃったんだ。
俺の肩に頭を乗せてきたのを、振り払えなくて……」
「ううん。兄さんと真白“だけ”は、花苗に触れることは許されるんだよ。
ただ、嫉妬しちゃって……」
そう言った朱雀は、ゆっくり花苗を抱き上げた。
そしてそのまま、ドアに向かった。
「朱兄ちゃん!」
真白はその背中に声をかけた。
朱雀の雰囲気が、あまりにも恐ろしかったから。
「大丈夫だよ。僕は怒っていないよ。
僕にとって、真白も大切な弟なんだから!
ただ、苦しいんだ。
今すぐに、この世の、全てを、壊してしまいたい位に」
朱雀は振り返ることなく、ドアを見たまま答えそのまま真白の部屋を出ていった。
【若様から花苗様を引き離す行為は、ある意味…国内全てを滅ぼす】