西岡三兄弟の異常な執着～After Story～

執念

【若様から花苗様を引き離す行為は、ある意味…国内全てを滅ぼす】

以前森宮が言った言葉は、けっして大袈裟なんかではない━━━━━━


“sima”の業績がうなぎ登りで、いまや国民のほとんどが利用していると言っても過言ではないSNSだ。

“sima”を利用し広告を出すと売上が上がると言われていて、色んな企業が商品やサービスのPRに使用しているのだ。
そして沙羅の父親から奪った雑貨店も“sima”でのPRで、益々業績が上がっている。

そんな西岡三兄弟。
最近はよく、接待に誘われることが多くなっていた。

｢えー今日も接待なの？
兄さん、もうやだよ！
早く帰って、花苗に会いたいよぉ！
それにもう…接待は受けないって言ったでしょ？｣
｢ごめんな、朱雀｣
｢でも俺も面倒になってきた、黄兄ちゃん｣
｢確かにな。でも今日は行っておきたいんだ。
朱雀の為にも……｣

｢｢え……？｣｣
｢僕の、為…？｣

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仕事が終わり、店に向かう三人。
店内に入ると、相手側に出迎えられる。
｢本日はお忙しいところ、ご足労いただきありがとうございます！｣
｢あぁ｣
｢ほんとだよ！｣
｢え……｣
｢面倒くせーんだよ！？｣
｢あ、あの……｣

｢朱雀、真白！やめろ！｣
｢はーい｣

日本料理と酒が進む。
｢会長様、今度ともよろしくお願いします｣
｢あぁ…お前等が“失敗しなければ”問題ない。
ちなみにそれは、仕事上だけの話じゃないぞ！｣
｢は？｣

｢そこの専務に言っている｣
｢え？｣
｢ウチの関辺専務が、何か？｣

｢俺様が知らないとでも？｣
黄河が真っ直ぐ関辺を見つめている。

｢………｣
黄河の真っ直ぐな目に、怯み何も言えず震えている関辺。

｢いいか。これは“警告”だ。
今すぐにお前の息子が計画していることを、止めさせろ！お前等だって、地獄を見たくないだろ？｣

黄河の鋭い声が、部屋に響いた。