レムナント
王宮へ
よく晴れたある日
ある人の訪問で私の人生は大きく変わったー
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本に夢中になっていると、部屋のドアがノックされた。
返事をすると、母が部屋に入って来た。
「アリス、また本を読んでいたのね?本当に読書が好きね。」
呆れていう母親は私の机に紅茶を置いた。
「…だって、とても面白いんですもの。」
私、アリスは今年16歳になる。子供の頃から本を読むことが大好きだった。
窓辺に腰掛けて、今日もお気に入りの本を読んでいた。
昔から勉強も苦ではなく学校では常にいい成績を取っていた。
先月、社交界デビューを果たした。実感はないがもうそんな歳なのかと自分でも少し驚いている。
1.2年後には両親が決めた相手と結婚する。
私の人生は恐らくそんな感じでごく普通に過ぎていくと思っていた。
紅茶を一口飲んだところで、屋敷の呼び鈴が鳴った。
「あら、誰か来たようね?」
母は私の部屋の窓から外を見た。
「…奥様、お客様です。」
召使いの声がドアの外から聞こえた。
「誰かしら?今日はどなたも来る予定はなかったはずだけど…」
母は身なりを直して玄関へと向かって行った。
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