レムナント
「…アリス、ちょっと休もう。。」
翌日は、朝早くからアリスとアランは机に向かっていた。
昨日泊まりになったために仕事が丸っと一日分溜まっていたのだ。
アランは羽ペンを投げ出すと机にうつ伏せになった。
アリスもキリが良いところまで終えるとふぅと深呼吸した。
それにしても、たった1日空けただけでこんなに仕事が溜まってしまうなんて。
「…アリス、少し休んだらシド殿下の様子を見てきてくれ。あの人は休むって事を知らないからな。」
「分かりました。」
アリスは終わった書簡を棚にしまうと、シドの部屋に向かった。
コンコン
アリスはそっとシドの部屋の扉を開けた。
「…?!」
シドは机に向かい、黙々と仕事をこなしていた。
しかし、没頭しすぎてアリスが入ってきた事も気が付いていない。
身体中から黒い闇みたいなものが沸き立ってるように見える…
「あの…殿下、、?」
恐る恐る声をかけると、ギロッとアリスを見た。
「っ?!」
その視線で、凍りついてしまいそうです…