レムナント
シドとルーン
「……んっ、」
アリスはゆっくり目を開けた。
ふかふかのベッドが気持ちよく、アリスは大きく伸びをした。
なんか、とてもぐっすり眠れた…
「ん?」
目を開けると天井には見慣れないシャンデリアがあった。
あれ、ここどこ…
起き上がると、そこは自分の部屋ではなかった。
私、何してたんだっけ…
記憶が曖昧で思い出そうとしているとふと、隣にあるソファーにシドが眠っていた。
「えっ?!」
勢いよく飛び起きて、近くで目を擦りよくよくシドを見た。
間違いなく、殿下だ…
なんでここに?!
じゃあこの部屋は、殿下の私室…?!
すると、シドがゆっくりと目を開けた。
「で、殿下……?」
「目が覚めたのか。」
アリスは訳がわからずパニックになった。
なんで、殿下がここで寝てるの?!
それより、なんで私、殿下の部屋にいるの?!?
シドはソファーから起き上がると、クローゼットから自分のガウンを取り出した。
「取り敢えず、これを着てくれ。」
ガウンを差し出され、アリスは足元に昨日着ていたドレスが散らばっているのを見つけた。
そして自分がキャミソール一枚しか着ていない事に気がつくと身体から血の気が引いた。
「…きゃーーーー!!!!」
早朝のシドの部屋にアリスの悲鳴が響き渡った。