レムナント

シドは雷に怯えるアリスを見るとため息をつき、椅子に腰掛けた。

「何でそんなに雷なんか怖いんだ。」

「あ…いや。。」

シドはじっとアリスを見つめた。


ガンガンっ!!

すると、木の枝が窓を叩きつけた。

外を見ると雨風がかなり強くなってきている。


「…街は大丈夫でしょうか。」

アリスは不安そうに言った。

「今夜はもう寝る。明日は忙しくなる」

シドはそう言うと戸棚から毛布を取り出した。

そしてソファに横になった。


「え、殿下…?どうしてソファで。」

「何かあったらすぐに起きれるようにだ。お前はベッドで眠るといい。」

えっ?!殿下のベッドに?!

「い、いやいやそんなめっそうもない…!」

「…初めてじゃないだろ。この間酔っ払った時も寝てた。」

う…

慌てるアリスを他所にシドは蝋燭の火を消した。


暫く立ち尽くし、ルーンが眠るシドのベッドにアリスは入った。

私も、明日は早く起きなくちゃ。

朝にはきっと嵐は過ぎているわ。


アリスはそんな事を考えながら眠りについた。


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