レムナント
建国記念日
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「来週の建国記念日は例年通り王宮を国民達にも解放する。殿下のスケジュールは確認しておけよ。夜は舞踏会もあるからな。」
来週、建国記念日のお祭りが開かれる。
アランから一通りの説明を受けるとアリスは催しのスケジュールを見た。
ここ数日、城の近衛隊達は当日の任務に向けて慌ただしく準備を進めているようだ。
「殿下は夜の舞踏会に参加だけなのね」
アリスはスケジュールを見て言った。
「ああ、この催しは国民のためのものだからな。普段は入れない城の中庭にたくさん出店が出て賑やかだぞ」
「へぇ、楽しそう。」
1週間後ー
パンパンッ
朝から王宮で花火が上がった。
今日は建国記念日で王宮が一般公開される日だ。
中庭には出店が並び、多くの人が訪れていた。
アリスは執務室の窓から賑わう中庭を眺めた。
「わぁ、たくさん人が来ているわね。」
今日は執務はお休みだが、シドは朝からいつものように机に向かっているみたいだった。
そこへ、ルーンがやって来た。
「アリス!一緒にお店を見に行こう!」
「ルーン様、ですが殿下のお許しがないと…」
アリスはアランを見た。
「うーん。まぁ聞くだけ殿下に聞いてみるか。」
そう言ってアランはシドの元に向かった。
「僕、遊びに行きたい。」
ルーンはしょんぼり呟いた。
「もう少し待っていましょうね。」