レムナント

焦るアリスを見てキースは不思議に思ったが何も言わない事にした。

「…じゃあ、この書類机に置いておく。もし殿下を見かけたら伝えてくれ。」

「わ、分かりました。。」


キースが出て行くとアリスはホッとして大きく息を吐いた。


***


アリスは自分の部屋に戻ると椅子に腰掛けた。

シド様に抱きしめられた…

その事を思い返すと顔が赤くなった。

なんで…どうして?

シド様が考えてる事が分からない…

アリスは自分の胸に手を置いた。

どうしてこんなにドキドキするの…


その夜はなかなか寝付けなかった。

疲れているはずなのに眠くならない。

考えるのはシドな事ばかり。

アリスがやっと眠りについたのは明け方近かった。


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