レムナント
「そ、それよりルーン様どうかされましたか?」
ルーンはアリスに鉢植えを差し出した。
花はしおれて、茎は元気なく曲がっている。
「僕のお花が枯れちゃったんだ。」
「あら、どうしてでしょうね。お水はあげましたか?」
「毎日あげてるよ!」
「お日様に当てていますか?」
「僕の部屋の窓辺に置いてあるけど、とってもお日様がよく当たるんだ」
ルーンの話にアリスは腕を組んでうーんと考えた。
「庭番のアリに聞けば分かるかもしれません。後で私が聞いておきますよ。」
「僕、今から自分で聞いてくるよ!」
ガチャっ
すると、そこへシドが入ってきた。
「…ルーン、またここへ来ていたのか。」
「パパ!」
ルーンはシドを見上げると、足に抱きついた。
シドはしゃがむとルーンの肩に手を置いた。
「何してたんだ?ルーン」
「あのね、僕のお花がしおれちゃったの。