今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~
 俺たちが次に訪れたのは、リスのふれあい広場。ゲートの前に辿り着くと、すぐにスタッフがやって来た。
「ごめんなさい、お嬢さん。リスたちが怯えてしまうから、ここにはペットとは一緒に入れないのよ。ネコちゃんには広場の前で待っていてもらってもいいかしら?」
「えー、そうなんだ。……ごめんね。ベルは、ここには入れないんだって。ちょっとの間、待っててくれる?」
『ゥ゛オロミャーーゴ(なに、構わんぞ。わしゃ別にリスなんぞに興味はない)』
 ベルは自らゲートの脇に伏せて丸くなり、リリーはその首裏を撫でて礼を告げる。
「ありがとう、ベル! 早めに戻るからね!」
 ふむ。会話はともかく、やはりふたりは意思疎通ができているらしい。
「まぁ、なんてお利口さんなネコちゃん。さぁ、それでは皆さんは中へどうぞ。リスのふれあい広場内は広い造りになっていますので、お子様がはぐれないよう注意してお進みください」
 スタッフの女性は感心したようにベルを見て、俺たちをふれあい広場の中へと案内してくれた。
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