今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~
 広場内は子供の泣き声に激昂した大人たちの声が入り混じり、大混乱に陥った。
「お客様に申し上げます! 原因は分かりませんが、リスたちが異常行動を起こしています! 順路に沿って出口へお進みください!」
 リスたちが異常行動……? 私は近くのツリーハウスでキィキィと毛を逆立てて威嚇するリスに目を向けた。
 え、これ……!?
 私はひと目でリスたちの異変に気づく。なんと、リスたちは体表からもくもくと黒い魔力を滲ませていたのだ。
 っ、大変! 魔力を追い払うには、魔力で対抗するしかない。だけど、あれを退治するのに、どの魔粒子さんを呼んだらいい!?
 黒い色の魔力なんて、見たことがな……あ!
 ここで、パパと初めて会った日に、火の魔粒子と水の魔粒子を混ぜて、自然界には存在しない紫の魔力を創り出したことを思い出す。
「魔粒子のみんな、集まって!」
《あら、お嬢ちゃんお久しぶりだこと》
《オイラたちになにか用か?》
《なんだい嬢ちゃん》
《なにかしら?》
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