今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~
《聖獣の王がそうおっしゃるのなら従いましょう》
《よかったな、嬢ちゃん。あとはオイラたちに任せて!》
 魔粒子のみんなは、パァッと発光を強くして、再び周囲を真っ白な光のベールで包み込んだ。
 キラキラとした光は、見る間に子供たちの傷を癒す。清廉な光に照らされた広場内は、まるで奇跡のただ中にでもいるかのように幻想的だった。
 清廉な光はパパの右腕を包み、やがてスーッと消える。パパは私を胸に抱きしめたまま、目を見開いてその様子を注視していた。
「……パパ、もう痛くない?」
「あぁ。傷を負ったこと自体が嘘のようにな」
「よかった!!」
 私がガバッとパパの肩に縋りつけば、パパもギュッと抱き締める腕を強くした。
「リリー、いくつか確認させてくれ」
 しばらくしてパパはこんな前置きの後、私に今回の事件について要点を掻い摘み質問した。
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