今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~
 私がかなり危険な橋を渡ったことは間違いない。……もしかしてパパは、もう私のこと呆れちゃったかな。
「いいや、混乱した状況にあってリリーの取ったこの行動は立派だった。そもそも、リリーが今回使った光魔力は、悪しき混合魔力とはまるで性質が違う尊いものだ。まさか光魔力まで自在に操るとは驚いたが、……いや、実によくやった」
 私が身を縮めて謝罪をすれば、パパは大きな手で私の頭を撫で、労いの言葉を口にした。
「……パパ。私、パパのこと大好き」
 胸がジーンと熱くなり、気づいた時にはコテンとパパの胸に頭を埋め、心の中で思ったことをそのまま口走ってしまっていた。
 声にしてから、あっ!と思ったけれど、突然パパに厚い胸にギューッと押し付けられて困惑気味にパチパチと目を瞬く。
「ああ、パパもだ」
 ……うそ。
 パパは私に呆れていない? 嫌っていない?
「本当に? パパも私が……好き?」
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