今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~
 私がお礼を言うと、ふたりは笑顔で答えた。
 中央公園での一件以降、王様たちとは家族ぐるみのお付き合いが続いていた。だけど、まさか多忙なふたりがこうして我が家のガーデンパーティに来てくれるとは思ってもみなかった。
 パーティ開催にあたって一応お誘いだけと思い招待状を送ってみたところ、王様たちが一番に参加の意思を伝えてきたのだ。これには、パパも私もすごく驚いたっけ。
「へへへっ。ブドウもだけど、こうしてふたりが来てくれたのが一番嬉しい。でもさ、こんな貴重な物を貰っちゃってよかったの?」
「なーに。嬢ちゃんには先日の大雨の時、河川周辺の集落の浸水被害を未然に防いでもらった恩があるからな。こんなのは安いものだ」
「そんな。私はただ、ベルたちの声を伝えただけ。パパや王様が私の話を信じて、事前に部隊を派遣して土嚢の積み上げをしたから防げたんだよ」
 実は、ベルたち聖獣には気候などの自然事象について先見する力がある。
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