アクセサリーは婚約指輪だけ

1ーSide伊吹

木曜日、今日はランニングせず8時に家を出て、いつもの惠美里のマンション裏側の入り口に車で迎えに。今日は俺の方が早かったみたいだ。車を降りていたら、エコバッグと黒のパーカーを持って、つばの大きい黒の帽子にダークグレーのロングフレアーワンピースの惠美里が出てきた。俺は黒のコットンTシャツにダークグレーのスウェットジョガーパンツで後部座席にセットアップのパーカーとボディバッグを乗せている。

「おはよう、伊吹く、ん?」

「うん、おはよ」

「すごいね?気が合う」

「色のトーンが一緒だよね」

「着替えてこよっか?」

「惠美里は恥ずかしい?」

「全然、奇跡のシミラーコーデ」

「俺も楽しいわ、じゃあ出発」

「うん」

まず京都唯一の村にある道の駅に向かう。ずっと木津川沿いの山道を進んでいく。風が気持ち良い。何とか天気も持ちそうだ。
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