アクセサリーは婚約指輪だけ

案内されて、メニューを2人で覗きこんだ。

「いつもの、これだな」

「ね。ここ来たの初めてだけどね」

今までより距離が近い気がするのは気のせいか？茶粥の朝ごはんを2人とも指さした。ほうじ茶で炊いたお粥にだし巻き卵、焼き魚、あと副菜もついていた。惠美里は相変わらず美味しそうに、綺麗な所作で、全部しっかり食べる。一緒に食事をしていて気持ちが良い。
今日は、副菜の豆の料理の美味しさに感動して、お店の人に色々質問していた。そのうち作って食べさせてくれるのかと楽しみになった。こんな風に、連れて行ったところの物に興味を示してくれるというのは、連れてきた甲斐がある。