アクセサリーは婚約指輪だけ
ただ、奥さまにやっと赤ちゃんを授かったけれど安定期までは内緒にしていて、でも授かった喜びが溢れ出ていたのを、浮き足たっているオーラと間違えた(本当にごめんなさい)という愛妻家もいて、全てを色眼鏡で見てはいけないと、私の男性不信が少し収まったプレパパも1人いらっしゃった。

ある日、食堂で父より少し若いぐらいの男性社員に声をかけられ、食事後に会議室へ来るよう言われた。

行ってみると、父の娘かと尋ねられた。答える必要があるかが分からなかったのでお茶を濁していた。すると、父が今までどのようにしてこの会社から契約を横取りしてきたのか、法律ギリギリのグレーゾーンを嗅ぎ分け、泥臭い人脈を使ったこともあったと話してきた。そして、その娘である私がスパイであると皆が警戒して疑っていると。
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