大失恋したら年下王子様の溺愛が待っていました。

ーーーその後、どうやって自宅に帰ったのか記憶になくて、気付いたらベッドにダイブした状態だった。

今日あった出来事の全部が自分のキャパシティをゆうに超えていて。

まさか、先生がわたしの事を好きだったなんて信じられない。

からかわれた感じでもなかったし。

あの武石先生が、わたしのことを…

「〜〜〜〜っっ!!!」

説明できない興奮が襲ってきて手足をバタバタさせていると、ブーッブーッと手元にあるスマホが震えた。

何の気もなくディスプレイを確認すると、メッセージアプリの通知が30件、着信が10件ほど入っていてギョッとする。

その全てが王子からだった。

ヤバっ!王子のことすっかり忘れてたっ!

急いでアプリを開きメッセージを確認すると、謝罪文の嵐で怒ったわたしが思うのもおかしいかもだけど、王子のことが不憫(ふびん)になって、

『わたしの方こそカッとなってごめんね』

とメッセージを送ったら秒で着信があって、思わず頬が緩む。

タップして通話OKにすると、

『凛々サンッ!?良かった!やっと繋がってっ』

耳に飛び込んできたのは王子の余裕のない声。

『凛々サン、今日は本当にごめんっ!俺、凛々サンの気持ち全然考えてなくてーーー』

「…わたしこそ、みんなが見ている前で蹴ってごめん」

『凛々サン、いま家?』

「うん」

『今から行ってもいい?』

「…変なことしないなら、いいけど、」

ピンポーン。

…はやっ!

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