さよならとつぶやいて、きみは夏空に消えた
「とおるは、なきむしだね」
少しひび割れたような、細くて高い声がした。
「そんなに、なかなくていいのに」
助手席に、栗色の髪の少女が座っていた。
少しひび割れたような、細くて高い声がした。
「そんなに、なかなくていいのに」
助手席に、栗色の髪の少女が座っていた。