私の願いが叶う恋
緊張と不安で気分は最悪だけど、悟られないように作り笑いでやり過ごす。
食堂に着くと、次々にみんなが食券を買っていく中、何を買うべきなのか私だけ目が泳ぎまくっていた。
「これ、女子がよく食べてるやつ。」
哉太先輩ではない、まだ名前も知らない先輩が、食券の番号を指差しながら、声を掛けてくれた。
“Bセット(内容不明)”
食券の自販機にはAとかBとかしか書いてなくて、サンプルは人だかりで見れないし、助かった・・!!
「ありがとうございます!!」
・・でも“セット”って苦手だな。
昔から、緊張すると箸が進まないタイプ。
男子って絶対早食いじゃん!!無理〜!!
心の中で密かに泣き叫んでいた。