私の願いが叶う恋
「なになに?哉太先輩の話?」
私の前の席の女子、桃香(ももか)が登校してくると、自然に会話に混ざる。
「哉太先輩、かっこいいよね〜。確かに私もファンだけど、彼氏にはしたくないな〜。」
両手を頬に当て、体をくねらせながら何やら妄想に浸っている様子。
「あんな女友達多くてモテる人、不安になるよね。」
桃香と麻理は意気投合してるけど・・
「私、まだ哉太先輩と話したことないんだよね。今度見かけたら、挨拶だけでもしてみようかな。」
目立つから校内でよく見かけるけど、いつも大勢に囲まれてて話しかけにくいんだよね・・。
「じゃあ、1時間目の休み時間に哉太先輩に会いに行こう!」
良いことを思いついたと言わんばかりに、麻理が右手を左手に当てポンっと叩く。