私の願いが叶う恋
「あ〜、いや、今はいないよ彼女。」
遠目からはわからなかったけど、近くで見ると哉太先輩って・・
「・・星のピアス。」
制服の着崩した感じはチャラいけど、耳元が可愛い。
左耳に星柄のピアスが光っていた。
「あぁ、これ?可愛いっしょ。」
哉太先輩が右手で左耳に触れる姿に、色気が漂っていた。
おまけ(?)に、くしゃっと笑う笑顔も可愛い・・。
ツーブロックの髪は、あまりセット感がない自然な感じで爽やかだし、
こんな人、そりゃモテるわ〜。
愛想も良いし、学年問わずファンが多いのも頷ける。
「あ〜もうすぐ授業始まるよ?LINE交換する?」
哉太先輩がズボンのポケットからスマホを取り出して私に向ける。
「・・ありがとう、ございます・・。」
緊張して声も手も震えながら、連絡先を交換した。
休み時間の、たった数分の出来事なのに、ドキドキして、キュンキュンして、アドレナリンが大量に出ている感じがした。
麻理が自分の教室に戻る前に教えてくれた。
“哉太先輩めちゃくちゃモテるから、積極的にアピールしないとすぐ誰かのものになっちゃうよ”
そんなこと言われても・・