悠久のうた
聖域
「…。」


いつでも僕はこの夢を見る。
広くどこまでも白いこの原野に僕は立ち尽くして、そこには光が舞っていた。
真っ白い光が僕に降り積もって、埋め尽くして行く。
その僕は飢えていて、それでも僕は立っていた。



ここは悲しい地。
ここは醜い地。



しかしここを守らなくては、ここは彼の眠る地だから。




寂しくて名を呼んでみた。
だけど、辺りに響く事なく白い平野に埋まってしまった。
しだいに世界は真っ暗になって僕の記憶は途絶えた。
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