イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。
慣れないことばかりでまだ照れちゃう。
これから、先輩の隣にいることが当たり前になればいいな。
「花咲さんってまだ伊月先輩と付き合ってるんだ?」
「え、あ、うん」
「ちょっとその言い方なに?」
いきなりクラスの女子が話しかけてきて驚いたけど素直に頷いた。
理沙ちゃんは椅子から立ち上がり、わたしを見下ろす女子の前に立つ。
「悪気はないの。バイト先の先輩に聞いてこいって言われて」
「でも付き合ってる感じしないよね」
「先輩変わったわ。残念」
それだけ言うとこの場から離れる。
最近たまにあるけど、先輩のことが好きなのかな?
付き合ってる感じしないってのは、ちょっとチクリとくる。
「気が悪い。なんなの?むかつく」
「まあまあ。わたしが彼女らしくなれたらいいんだよ。でも、彼女らしくってなんだろう……?」
「気にしなくていいのよ。優乃はそのままで。先輩が優乃を選んだんだから」
優乃はいちばんかわいいの!と続ける。