イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。


この世界におれと優乃しかいないみたいな感覚。

優乃を独り占めにできるこの空間が最高に幸せで、もっと深く絡める。



そのとき大きな花火が夜空いっぱいに咲いた。

明るくなったときに見える優乃はかわいくて、色っぽくて、心臓が大きく動いた。


やっぱり優乃はだれにも渡せない。

優乃しかありえない。


触れ合う心地よさも優乃しか感じない。


花火が上がったのを合図にキスを止めて寄り添いながら花火を見る。

本当は花火なんかよりも優乃を見たいし、キスしたいけど、優乃が楽しみにしていたから邪魔できない。



何度も打ち上げられる花火をぼーっと眺めていたけど、不意に優乃に顔を向けた。


そのとき、優乃もおれを見ていて目が合った。


ドキッと花火より大きく心臓が音を立てた気がする。


口が動いているけど、花火の音で聞こえないから耳を寄せた。



「要くん、大好き」


ずるい。

優乃の顔を見ると、照れたように頬を染めて潤んだ瞳を向けている。


< 211 / 285 >

この作品をシェア

pagetop