イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。
やっぱり要くんはほかの人には口調が違う。
萌ちゃんにも七海先輩や翔ちゃんと同じように話すんだ。
優しくしようとしてくれてるのはうれしいけど、モヤッとしてしまうのはやっぱりわたしの独占欲なのかもしれない。
要くんの服をぎゅっと握る。
「優乃?」
「あの、今日はどうしたんですか?いきなり来てびっくりしました」
「あーそうだ。これを渡したくて」
「これって……」
「自分で言うのあれだけど、おれの誕生パーティーの招待状」
「えぇ!?」
さっき萌ちゃんと話していたばかりだ。
すごいタイミング……!
「親父が優乃に会いたいからこのパーティーに参加してほしいって」
「え……?」
要くんのお父さんが?
どうしてだろう……。
「嫌なら全然断ってくれてかまわない。優乃には苦痛かもしれねぇから。でも……ドレス姿見たいな。それは個人的にするか……」
「本音漏れてるわよ」
「おい、だから話に入ってくんなって」