イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。
ずっとふたりきりになりたかったんだ。
おれの誕生日なんだ。
今日くらい強引にいかせてほしい。
両親はそんなおれたちを見て笑って手を振り見送ってくれた。
ホールを出てエレベーターで最上階に行く。
親父からもらったカードキーで部屋に入る。
スイートルームをとってくれている親父は、本当に気が利くな。
試されたことも水に流してやる。
「き、緊張しました……でも、要くんのご両親、とても素敵な方でほっこりしましたね」
部屋に入るなりほっとした表情になると、はにかんでおれの顔を覗き込んできた。
その顔がかわいすぎて、我慢の限界だったおれはすぐに優乃に唇を重ねる。
「ん、ぅ……っ」
驚いたようにおれの肩を押すけど、離せるわけがない。
どれくらい我慢したと思ってんだ。