イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。
「要くん」
「ん?」
さすがにがっつきすぎたと抑えようと、できるだけ優しく尋ねた。
かわいい優乃の頬を撫でれば、それだけで甘い声が漏れる。
おれのことを意識してるのがわかる。
優乃の瞳におれしか映っていない。
それがすごく幸せ。
「だいすき」
「っ、おれも」
ずるい優乃。
ここで笑顔でそんなセリフは完全に煽ってる。
こっちは必死で余裕を取り戻そうとしてるっていうのに。
もう一度、顔を近づけてキスをする。
初めて優乃から求めるように絡められて、おれの理性は崩壊した。
「っ……ん、っ」
「……優乃」
「……食べられちゃうかと思った」
あぁもう、これだから天然は。
メイクもしていつもと雰囲気も違う。
ここはだれにも邪魔されないスイートルーム。
雰囲気もばっちり。
なんなら今日はおれの誕生日。
ここまでそろっててしないとかありえないだろ。