イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。


要くんが喜んでくれたらうれしい。

すごく幸せな気持ちになれる。



「わたしこそ、いつもありがとうございます。優しくて甘くてかっこいい要くんが大好きです」

「おれも、優乃が大好き。出会えてよかった」

「で、出会いはちょっと失敗でした。わたし、ブレザーのことすごく引きずってて洗濯を練習しました」

「べつにいいのに」

「今度こそ、直させてください」

「あのままでいいよ。優乃に出会えた大切な思い出だから」



カルピスをかけちゃったのが出会いの思い出ってわたしとしてはなんというか……。

ちょっと複雑な気持ち。



「染み抜きもしわ伸ばしもできますよ」

「じゃあ、それは一緒に暮らすときに見せてよ」

「え?」

「優乃が洗濯してくれて、ご飯も作ってくれて、おはようとおやすみをいちばんに言える。そんな関係におれはなりたい」

「っ、わたしもです!」


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