イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。
自分の体のはずなのに、自分のドキドキを制御できなくて、顔が熱くてどうすればいいかわからない。
「せ、先輩。わたしは、どうしたらいいですか……?」
こんなの、初めてでわからない。
自分じゃどうすればいいかわからない。
先輩に聞くのは違うと思うけど、それでも先輩に聞くしかできなかった。
「っ、やべぇって」
「先輩……」
「いますぐキスしたい」
「、え」
「けど、しない。優乃にはちゃんとおれを好きになってもらいたいから」
「は、はい……」
「顔赤すぎ。やっと意識してもらえてんのすげぇうれしい」
先輩はふっと笑みをこぼして、あいているほうの手でわたしの頭を優しく撫でる。
すべてにドキドキしてしまい、顔だけじゃなくて全身が熱い。
「どうしたらいいって、優乃はもっとおれを意識して。おれはおれでがんばるからさ」
優しい笑みに少し気持ちが落ち着いて、わたしも微笑んで頷く。
「わかりました。こういうのは初めででちょっとパニックになっちゃいました。先輩のこと、もっといっぱい考えるのでもう少しお時間ください」