俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
「そんなふうに見えないですね」

「やっぱり理樹と面識あるんですね」

私はしまったと口に手を当てた。

「水本さんは可愛い人だな」

可愛いなんて言われた事ないから、恥ずかしくて顔が真っ赤になってしまった。

副社長さんはクスクス笑っていた、もう、私、バカにされてるの?

ちょっと拗ねて見せると「拗ねた顔も可愛いな、理樹が好きになるのも納得出来る」と私を見つめた。

「是非、僕の秘書になってください、ご連絡をお待ちしています」

副社長さんが手渡してくれた名刺をじっと見つめて、そう言えば理樹さんは名刺をくれなかった、スマホの連絡先を交換しただけで、あれ以来理樹さんから連絡はない。

やっぱり遊びだったのかな、婚約者いるし……

「水本さん?どうかなさいましたか」

「いいえ、なんでもありません」

「では、絶対に連絡くださいね」

私は曖昧な返事で誤魔化して、その場を後にした。

その夜、冬美と連絡を取った。

「東條ホールディングス副社長の秘書の仕事を、やろうかなって思ってる」

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