俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
自分の立場を全くわかっていない。

東條財閥の御曹司と言う立場が、どれ程の影響力を持っているのか。

理樹とは大学時代からの付き合いだった。

はじめて理樹に声をかけられた時、まさか東條財閥の御曹司とは思いもしなかった。

「俺、東條理樹、お前東條って言うんだな」

「ああ、僕は東條健、何の用だ」

「悪いけど、講義の内容俺に教えてくれ、寝ちゃってて、気づいたら終わってて、参ったよ」

「友達に見せて貰えばいいだろう」

「ほら、これ、見てみろよ、全然わからないだろう」

「確かに、これじゃ本人もわかんないんじゃないか」

「講義聞いてるからわかるらしいぜ」

「凄いな、ある意味尊敬するよ」

「だから、頼む、飯、奢るからさ」

「わかった、今回だけな」

理樹はそれから毎回僕を頼って来た。

後からわかった事だが、理樹は僕に講義の内容を教えて貰うのは口実だった。

理樹は頭の回転がいい奴だ。

居眠りしてても講義の内容はほとんど理解していた。

理樹には御曹司なりの悩みがあった。

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