俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
今思うと理樹とはこの時からの付き合いだ。

就職活動の時も、てっきり理樹は親父さんの会社を継ぐと思っていたが、僕に驚きの言葉を投げかけた。

「なあ、俺と会社立ち上げないか?」

「はあ?言ってる意味わからないよ」

「なんでだよお、資金は俺が出す、だから俺が社長で、健が副社長な」

「マジで言ってるのか」

「当たり前だろ、俺にないものを健は持ってる、だから俺達最高のバディだと思わないか?」

理樹は、まさかと思っていた事を現実に叶うと思わせた。

あれから五年ガムシャラに突っ走って来た。

僕は当時彼女がいなかった、しかし理樹には愛する女性がいた。

でも、今はこの世にいない。

五年前癌でこの世を去った。

まさか五年後に同じ女性を愛するなんて全く想像がつかなかった。

「私、帰ります、それからこのお話はなかったことにしてください」

「理由を聞かせてくれ」

亜紀は俯いて黙っていた。

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